こんばんは!株式会社三河屋 田中です。今回は「1分で話せ」という本を紹介します。
人を動かす力、身に付けよう。
・プレゼン力=「人に動いてもらう力」
人は、相手の話の80%は聞いていない。自分の話を聞いてほしいなら、まずはそのことを前提に始めなければいけません。
プレゼン力とは、「人に動いてもらう力」です。人を動かすためには、1分で話せるように話を組み立て、伝える必要があります。
1.聞き手を具体的にイメージする
プレゼンにおいては、「何のためにプレゼンするのか」目的を明確に意識しなければなりません。「誰に」「何を」「どうしてもらいたい」という構造でポイントは「誰に」伝えるのかを考えることです。
具体的には、相手の立場、何に興味があるか、このプレゼンに何を求めているか、専門的な要素への理解度、何をどう言えばネガティブな反応をするのか、などを考える必要があります。
聞き手を具体的にイメージできれば、その人たちの反応を想像しながら準備を進めることができます。つまり、聞き手にあわせて、話す内容、言葉遣い、話し方などを考える事が重要です。
2.ゴールを明確にする
「誰に、何のためにプレゼンするのか」をイメージしたら、最後に「ゴールは何か」を考えます。ゴールとは、プレゼンを通して、聞き手をどのような状態にしたいのかということであり賛成してほしい、何らかの意見を表明してほしい、動いてほしいなど、具体的にどこまでしてほしいのかをはっきりさせます。
プレゼンは、ゴールを達成するためにあります。だから、聞き手にどうしてもらいたいのかを見定めたうえで、ゴールを達成するために何をすればいいかを逆算すれば良いのです。しかし、「理解してもらう」ことをゴールにしてはいけません。「このプロジェクトを社内の人達を巻き込んで実行させたい」など、「内容を理解した上で何をしてほしいのか」が必要になります。
また、「きれいに話すこと」も、プレゼンのゴールではなく、とにかく相手を動かすことがゴール。相手を動かすためにできることは、なんでもやりましょう。根回しをしておいたり、席配置を工夫したり、プレゼン後にフォローしたりといった前後のアクションも、トータルで設計すべきなのです。
3.「結論」と「根拠」でロジカルに考える
話には「結論」と「根拠」があります。結論は1つ、根拠は複数あることが多いでしょう。結論を一番上に、根拠をその下に並べると、ピラミッドのような形になる。このピラミッドがしっかり組めていれば、話が不必要に長くなったり、伝わらなくなったりすることはありません。
「これが結論です。理由はAでBでCだからです」 というだけで話は伝わります。この基本の型にはめて考える癖をつけておけば、説得力のある話し方ができます。
4.聞き手を動かす「結論」を示す
ビジネスでは、「結論を先に話せ」と言われる事が多いですが、そもそも「根拠」と「結論」を混同している方も多くいます。
たとえば、「Aはこんな状況で、Bはこんな状況だ」というのは、結論ではなく根拠だ。根拠を加工し、「Aのプランを優先させるべきだ」という結論を導き出したうえで、伝えるべき結論は何か、聞き手に受け入れてほしいことは何かを明確にする。結論を出すには、まず手元にある根拠を並べてみて、「だから何?」と自分に問いかけるのが良いでしょう。
企画をプレゼンする場合、「こういう企画である」と「この企画は売れる」のどちらが結論なのか、悩むかもしれませんがこの場合は、「この企画は売れる」が結論です。さらに言えば、「この企画は売れるからやりましょう」が結論です。プレゼンは聞き手を動かすためのものだから、聞き手を動かす方向を示すのが「結論」になります。
5.「根拠は3つ」で聞き手に伝え、納得させる
人は根拠がなければ納得しません。しかし根拠を並べすぎても、印象に残らない。だから根拠は3つを目安にして用意すると良いでしょう。
3つの根拠は、結論の後に述べる。さらに、根拠を述べるときに「理由は3点あります」と指を3本出すと、聞き手はメモをとり始めます。
プレゼンとは、自分が伝えたいことの骨組みや中身を、相手の頭の中に移植していく作業です。 自分の頭の中にしっかりと「結論」「3つの根拠」という骨組みがあれば、相手にも伝わりやすくなります。
6.結論と根拠をつなげる
結論と根拠の骨組みができていれば、1分で話せるでしょう。これをより伝わりやすくするためには、その骨組みを「ロジカル」に作ることが必要になります。「ロジカル」とは、意味がつながっているということ。
結論と根拠は、意味がつながっていなければなりません。たとえば、「知識が足りないから本を読もう」は理解できる。しかし、「知識が足りないからチョコレートを食べよう」は意味がつながっておらず、意味不明です。
結論と根拠を述べる際は、聞き手にとって意味がつながっていることを常に意識しましょう。声に出して読んでみる、他の人にも聞いてみるなどして、意味がつながっているかどうかを確認すると良いでしょう。
・1分で「その気にさせる」テクニック
1.相手の頭の中にイメージを作る
イメージしてもらうために最もシンプルな方法は、ビジュアルを見せることです。言葉で説明するよりも、ビジュアルのほうが断然わかりやすいからです。写真や絵、動画を使い、しっかりと説明しましょう。
ビジュアルがない場合は、「たとえば」と具体的な事例を示しましょう。この一言があれば、聞き手が抱くイメージが具体的になる。さらに「想像してみてください」「あなたがもしこの経験ができるとしたらどうでしょう」と一言添えると、聞き手がイメージの中に入り込んできてくれるだけでなく、自分の頭の中でイメージを膨らませてくれます。
このように、ロジックで左脳に、イメージで右脳に働きかけることで、聞き手を動かすことができるようになります。
2.聞き手が話に興味がなさそうな時
聞き手が自分の話に集中していないような気がするときは、自分の声の大きさを見直してみましょう。相手に伝わらなかったり、相手がきょとんとしていたりするとき、その原因の7割ほどは「声が小さい」ということだけです。
声のトーンも重要で、声のトーンが最初から最後まで同じではいけない。大事なポイントを大きな声で言うというのも1つです。しかしそれだけでなく、1つひとつの表現に意味合いを込めることが重要です。
自分が発する言葉の1つひとつにどんな意味を込めたいのか、明確にイメージしながら話すと、自然とトーンが変わってきます。たとえば、「皆さん」と呼びかけるときも、それはどこにいる誰なのかをはっきりイメージしましょう。すると、言い方が自然と変わるのです。
また、きちんと聞き手1人ひとりに向かって話すことも意識しなければなりません。会場という「空間」や地面に向けて話すのではなく、1人ひとりに声を届けようとすることが大事です。
伝える力は、練習しなければ上達しない。プレゼンの練習をしないビジネスパーソンが多いが、ミュージシャンや俳優のように、繰り返し練習するべきなのです。何度も練習し、録音し、使う言葉や声のトーンを変えて、伝え方を工夫する。色々試し、誰かに聞いてもらってフィードバックを受けるのが上達の近道なのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?プレゼンというのは日常の中でも無意識にしているものです。話し方によってやる気になったり、手伝ってくれたり、提案が通ったりするのも伝え方一つで変わってくることは間違いありません。私もまだまだプレゼン力が未熟なので本書はとても勉強になる一冊でした。三河屋メンバーも仕事の中でプレゼンする機会はたくさんあるはずです。プレゼン力を磨くことは自分の人生を切り開く武器になり得ます。結論から述べるというところから始めてみましょう!皆の人生がより良くなる一冊だと思うので一読して実践することをおすすめします。
参考文献 「1分で話せ/SBクリエイティブ/伊藤洋一」
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